平成20年度 主要な施策の成果報告書

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平成20年度 事務事業評価結果の公表


行政評価結果の本格的活用について

 当市の行政評価は、一昨年度の試行導入に始まり、昨年度の本格導入と今回の平成20年度事業分の評価を含め、すでに3回実施したことになりました。この間、職員は、研修等への積極的参加により制度の理解を深め、さらにはその必要性を十分認識し、現在では当市の行政経営のひとつのシステムとして行政評価が定着しつつあることは、当課として大変ありがたく感じています。

 さて当市の行政評価制度導入の目標ですが、「職員の意識改革を促すこと」、「改善改革を実現し、効率的で効果的な行政経営を実現すること」を掲げています。この目標を実現するためには、活用できる行政評価システムを構築する必要があります。職員が、自分たちの仕事を見つめ、改善改革を実行していくことに活用できねばならないと思います。

 幸い、3年目を迎えた行政評価は、各担当者間での評価精度のばらつきも少なくなり、自信をもって厳しい評価をあえて自らに課し、改善改革につなげるという意識が芽生えており、「職員の意識改革」という行政評価導入の目的のひとつは、達成に向け順調に進んでいると感じています。いよいよ、今後は、改善改革を実行しながら効率的で効果的な行政経営の実現に力を入れる時期が来たと思います。

 この効率的で効果的な行政経営を進めるには、評価により見出された改善改革をきちんと実行することが必要になります。そのためには、予算編成に反映でき、さらには当市の最上位計画である「総合振興計画」にも反映できなければならないと考えます。行政評価を予算編成と総合振興計画の進行管理に反映することを「活用」と定義し、これから力を注いでいきたいと感じています。

 今年度の評価につきましては、評価対象事業と予算事業の一致ができず、決算の資料としての活用にご不便をおかけしております。しかし平成21年度予算からは、評価対象事業とほぼ一致させることができました。これにより、平成20年度評価結果と平成21年度予算との関係は整理され、さらに次回からは、評価と決算がほぼ一致し、決算の資料として活用が容易になるかと思います。

 また、今回の主要な施策の成果報告書は、総合振興計画の体系順から組織順に変更いたしました。これは、決算の資料としては、担当課別の方が活用しやすいのではと考えたためです。ただし事務事業一覧表では総合振興計画体系順を設けましたので、参考にしていただければ幸いです。

 制度導入の過渡期であり、変更部分も多くわかり難い点もあるかと思いますが、常に、活用できる行政評価システムの構築を目指してまいりますので、ご理解をいただきますようお願い申し上げます。



秩父市行政評価 講評
          秩父市行政経営アドバイザー  関西学院大学 教授 稲沢克祐 

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 本格導入2年度目を迎える秩父市行政評価について、20年度のアドバイザー講評の中で指摘した4点の課題への取り組みがどの程度進捗したかという視点から、21年度前半期を振り返り、今後の方向性を整理しておきたい。

 

 第1に、20年度評価で提示された改善改革が実際にどこまで取り組まれていったかの検証時期と位置付け、20年度評価のフォローアップを課題として指摘した。そもそも、行政評価は、シートの記入自体が目的ではなく、改善改革を促すことが目的である。記入時点で取り組むことができる改善改革内容については、即、実行に移すべきである。この指摘事項については、十分に取り組めているかどうか、必ずしも行政評価シート上では判然としない。これは、行政評価シートの構造によるところも大きいから、21年度中に評価シートの構造を変える必要があろう。一方で、実際の評価シートの記入状況を見る限りでは、具体的な改善改革案が記入されているものと、改善内容が明確ではないものとがあり、部局間で差があるものの、全体としては、改善改革に向けた記述が20年度に比較して充実してきている。

 

 第2に、20年度評価の結果が、どの程度、予算編成や総合振興計画の策定/進行管理に活用されているかを検証し、21年度評価においては、当該検証を基に、活用の度合いを高めていくことを課題として指摘した。予算編成と総合振興計画策定への活用については、いずれも、この小文の公表後に進められる事項であるため、実施に向けた留意点を整理しておきたい。まず、予算編成への活用についてだが、22年度予算要求に結び付く改善改革内容については、改善改革の効果の視点から財政課とのヒアリング作業が進められるよう望みたい。また、22年度以降の予算要求に関係する改善改革案であれば、その案の実施時期や実施工程を明示しておく必要があろう。次に、総合振興計画の策定/進行管理への活用については、実施計画事業を明確に定義しつつ、「予算編成の前さばき」としての位置づけを全庁的に確認しておく必要があろう。実際に、この位置づけが明確になれば、後述する予算や実施計画に係る意思決定のフローも、より明確に整理されてこよう。

 

 第3に、行政評価の目的が、自治体経営における不断の改善改革にあることを考えれば、職員の評価能力についても、さらに、実践的な研修の積み重ねによる向上が求められることを指摘している。この点について、20年度の研修対象者が管理職と行政評価シート記入者であったのに対し、21年度においては、一般職員を対象として行い、この2年度間でほぼ全職員への研修が完了したことになる。さらに、21年度においては、「ヘルプデスク」を開催し、評価シート記入上の疑問点を解決することで詳細なフォローアップを行った。だが、開催時間・回数ともに十分とは言える状況ではなかったのも事実である。また、21年度後半において、職員が他の職員の記入した行政評価シートをレビューする形式の研修を企画中である。お互いに記入内容について意見を交換することで理解を深め視野を広げ、その上でアドバイザーの講評を受けてレビューの妥当性を検証することが目的であり、職員の評価能力は一段と向上すると期待される。

 

 最後の4点目としては、事務事業評価の次のステップである「政策・施策評価」の導入に向けた検討に入る必要性を指摘している。政策・施策評価の具体的な検討については、事務事業評価が予算編成や実施計画に活用されるフェーズの後になるため、情報収集の段階と聞いている。しかしながら、これまでの進展としては、政策・施策評価が活用される場として、「総合政策会議」の設置を核とする意思決定フローの改革を進めた。この意思決定フローの中においてこそ、政策・施策評価の活用が求められていることを改めて、ここで確認しておきたい。

 

 以上、4つの視点から21年度前半の取り組みを振り返って感ずることは、秩父市においては、きわめて短期間のうちに、行政評価の導入と活用に向けて着実な進捗を遂げていることである。すでに、先進例として、他自治体からの問い合わせや研修講師の依頼もあると聞いている。先進自治体にとって、前進する道は自ら作らなければならない。今後も、秩父市役所の研鑽に大いに期待したい。

事務事業評価シート

事務事業評価の概要 (PDF:266KB)


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